最終更新: 2026年2月|選定ガイド|ナガサカ京都 技術部
レーザークリーナーの選び方完全ガイド — 出力・発振方式・用途別おすすめ
レーザクリーナー(レーザー洗浄機)を選ぶとき、出力が高ければ良いわけではありません。出力・発振方式・形態の3つの軸で用途に最適な1台を選定する方法を、5機種のラインナップとともに解説します。
選定の3つの軸

レーザークリーナーを選ぶ際に考慮すべきポイントは、大きく3つです。
1. 出力(ワット数)
除去対象の種類(錆・塗膜・油脂)と面積に応じて必要な出力が変わります。高出力=高価・大型になるため、必要十分な出力を選ぶことが重要です。
2. 発振方式(パルス / CW)
パルス式は精密除去向き、CW(連続発振)式は広範囲の高速処理向き。母材を傷つけたくない場合はパルス一択です。
3. 形態(携帯性・設置形態)
現場に持ち込むならバックパック型、工場内固定なら据置型、自動ラインならロボット連携型。電源環境(AC100V/AC200V)も考慮します。
出力(ワット数)の選び方
レーザー出力は「高ければ良い」わけではありません。除去対象と処理面積に応じた出力帯があります。出力が過大だと機器が大型化・高額化するだけでなく、不要な熱影響を母材に与えるリスクもあります。
| 出力帯 | 主な用途 | 処理速度 | 適用面積 |
|---|---|---|---|
| 50W〜100W | 軽度の錆取り・酸化膜除去・溶接焼け取り | スポット処理 | 小〜中面積 |
| 200W | 中程度の錆・塗膜除去・下地処理 | 中速 | 中面積 |
| 500W〜800W(CW) | 広範囲の軽〜中度な汚れ・油脂除去 | 高速 | 大面積 |
| 1000W | 厚い錆・塗膜・インフラケレン | 高速 | 大面積 |
| 2000W〜3000W(CW) | 重度の錆・厚い塗膜の大面積処理 | 最高速 | 超大面積 |
「どの出力帯が自分の現場に合うかわからない」場合は、お問い合わせいただければ、用途に応じた機種をご提案いたします。デモ機による実地テストも可能です。
発振方式 — パルス vs CW
レーザークリーナーの発振方式には「パルス式」と「CW(連続発振)式」があります。それぞれ特性が異なるため、用途に応じた選択が重要です。
| 項目 | パルスレーザー | CW(連続発振)レーザー |
|---|---|---|
| ピークパワー | 非常に高い | 平均出力と同等 |
| 母材ダメージ | 極めて少ない | 熱影響がやや大きい |
| 得意な除去対象 | 錆・塗膜・酸化皮膜(精密) | 軽度な汚れ・油脂(広範囲) |
| 処理速度 | 出力に比べてやや遅い | 高速 |
| 価格 | 同出力のCWより高価 | 比較的安価 |
| 選ぶ場面 | 母材を傷つけたくない・精密除去 | 広い面積を高速処理したい |
パルスレーザーは瞬間的に高いピークパワーを出すことで、母材への熱影響を最小限に抑えながら異物を除去します。一方CWレーザーは、連続的にエネルギーを照射することで広い面積を高速に処理できます。
形態 — バックパック・据置・ロボット連携

レーザークリーナーは用途に応じてさまざまな形態があります。
- ✓バックパック型(ST-Q100): 約10kgで背負える。高所・屋外・電源工事不要の現場に最適。AC100V対応。
- ✓据置型(ST-YT2, ST-TH10): 安定した大出力。工場内・プラント・インフラ現場の定位置作業に。
- ✓ロボット連携型: ロボットアームに搭載し、自動ラインに組み込み。量産部品の連続処理に。
- ✓高出力CW型(ST-SK2): 2000Wの連続照射で広範囲を高速処理。大型構造物・船舶向け。
ロボット連携については自動化ページで詳しくご紹介しています。
STN Laser 5機種の比較
ナガサカ京都のSTNレーザークリーナーは、100W〜2000Wまで5機種をラインナップ。用途・現場環境に合わせた最適な1台をお選びいただけます。
| 機種 | 出力 | 方式 | 電源 | 重量 | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| ST-Q100 | 100W | パルス | AC100V | 約10.5kg | 現場持ち込み・高所・スポット錆取り |
| ST-YT2 | 200W | MOPAパルス | AC200V | 約50kg | 中面積の錆・塗膜除去 |
| ST-P | パルス | パルス | AC200V | — | 黒皮・スラグ除去(強力パルス) |
| ST-TH10 | 1000W | パルス | AC200V | 約200kg | インフラケレン・大面積処理 |
| ST-SK2 | 2000W | CW | AC200V | 約300kg | 重度錆・厚塗膜の高速処理 |
各機種の詳細スペックは機種比較ページでご確認いただけます。
導入前チェックリスト
レーザークリーナーの導入を検討される際は、以下の項目を整理いただくと、最適な機種選定がスムーズに進みます。
- ✓何を除去するのか? — 錆の程度・塗膜の厚さ・油脂の種類
- ✓対象面積は? — スポット処理か大面積か
- ✓母材を傷つけてよいか? — 精密部品ならパルス一択
- ✓電源環境は? — 現場にAC200Vがあるか、AC100Vで済むか
- ✓可搬性は必要か? — 現場持ち込みか工場内固定か
- ✓自動化の計画は? — ロボット連携の可能性
- ✓予算と導入方法は? — 購入・リース・レンタル
- ✓公共工事で使うか? — NETIS登録の必要性
まとめ
レーザークリーナーの選定は「出力×発振方式×形態」の3軸で考えると整理しやすくなります。高出力・高価格の機種が常に最適とは限らず、用途に合った必要十分な1台を選ぶことが、投資対効果を最大化するポイントです。
ナガサカ京都では、デモ機による実地テストや、お客様の加工物を持ち込んでの試験照射にも対応しています。「自分の現場にはどの機種が合うか」を実際に確認してから導入を決められます。お気軽にご相談ください。
よくある質問
レーザークリーナーの入門機としておすすめの機種は?▼
初めて導入される場合は、AC100V対応で約10kgのバックパック型ST-Q100がおすすめです。電源工事不要で、現場への持ち込みも容易です。
パルスレーザーとCWレーザー、どちらを選ぶべき?▼
母材を傷つけたくない精密除去にはパルスレーザー、広い面積を高速処理したい場合はCWレーザーが適しています。用途に応じて使い分けることが重要です。
購入前にデモ機で試すことはできますか?▼
はい、ナガサカ京都ではデモ機による実地テストや、お客様の加工物を持ち込んでの試験照射に対応しています。お気軽にご相談ください。
屋外の現場でも使用できますか?▼
バックパック型ST-Q100はAC100V対応・約10kgで、屋外や高所での作業にも対応できます。発電機からの給電も可能です。
レーザークリーナーの価格帯はどのくらいですか?▼
出力や方式によって異なりますが、100Wのバックパック型から2000Wの大型CW機まで幅広いラインナップがあります。詳細はお問い合わせください。
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